広島 スタジアム問題について ~だんごファーム別館~

元サンフレッチェファンが思うこと

【広島 スタジアム問題 4】増えない賛同者

当ブログで広島のスタジアム問題について、自分が感じることをいろいろと書いてきた。最初はこんなに大ごとになると思っていなかったので、記事には思ったままにタイトルをつけてきたのだが【広島 スタジアム問題】としてタイトルをつけることにする。前3回で持論は長ったらしい文章で書ききっているので、もしこの記事から読まれた人がいるなら、以前の記事を読んで頂けるとありがたい。

 

 

「全て出し切った」としていたサンフレッチェから6月3日に突如プレスリリースが発表され、”具体的な資金調達方法と予想される経済効果”なるものが示された。率直な感想を言えば、やはりズレてるなと思ったし、これ以上議論しても仕方がないとも感じた。独自案支持者が「議論にならない」というのはある意味正解だと思う。クラブは「税金を全く使わない」という点を重視してアピールしているが、求められているのはそこでは無い。「本当にサンフレッチェがあの場所をを背負ってやっていけるのか」が問われている。それをアピール出来るなら、行政もお金を注ぎ込むことは厭わないであろうし、逆に言えば税金がゼロで建てれるなどと本当に思っている人などいないということだ。

そもそも、あれだけ跡地のイベントを否定しておきながら、集客見込み150万人のうち110万人をイベントで試算していること自体、論理が破綻しているので語るに及ばず。サッカー単体としての集客は現行の20%UPで34.6万人と試算していて、現実を見たと言えば聞こえは良いが、夢が全く無い。集客をすることが絶対の課題である跡地において、70%以上を外部イベントに頼るのであればサッカーで無くても困らない。やはり今のサンフレッチェには残念ながら跡地を背負うだけの力は無い。クラブが今やれるべきことをやり、もっと力を付けて機運が高まるまで待つべきだという思いには変わりはない。今回の資料を読んで改めてそう感じた。

 

それにしても残念なのは、例の土壌汚染の可能性を指摘するコラムで歓喜するサンフレッチェサポーターの多いことだ。これまで自分はどんなに過激な暴言や攻撃的な振る舞いであろうとも、それは一部のサポーターだとして思っていたし、それを心の拠り所としてきた。ところが、この件が報じられると一斉に待ってましたとばかりの歓迎ムード。一部どころか大多数のサポーターが一様にそのような態度を示していることは土壌汚染の可能性などより、よほど衝撃的だった。「土壌汚染を疑わずに家を買った方が悪い」なんていう論調がまかり通るなんて、何が正義なんだか本当にわからなくなる。自分たちが望んだわけでもないのに勝手にステージに上げられ、勝手に傷つけられた宇品住民の方々が気の毒でかける言葉も見つからない。

 

跡地にスタジアムを建てたいサポーターは、そんな事はお構いなしに独自案を支持し続ける。5月13日の詳細発表でふるい落とされた自分は言わば劣性遺伝子のサポーターだ。こうして、ついて来れないものを振るいにかけながら純度の高い優秀なサポーターが残っていく。6月3日のプレスリリースは、支持者へ向け士気を高める意味合いもあるのだろう。そう考えれば、あれだけ攻撃的な文章を公式に発表するのも納得がいく。

 

これからも件のコラムで次々と広島の恥を明かされていくのだろうが、こんな事をしていて一体何が残るのか。おらが国の恥自慢大会が繰り広げて市民の関心を得られるのか。万が一、関心を持たれたとして、それが跡地にスタジアムを作ることにつながるのか。とてもそうは思えない。例えそれがネット上の世界だとしても、このやり方に辟易している人は大勢いる。これ以上敵を作ることになれば、次の機会すら無くなる可能性がある。「我こそは正義」と政局を作り出そうとする前に、今一度考えた方が良いのではないか。何故、市民に支持されないのか見つめ直す必要がある。こんな悪手ばかり打っていては、今後も賛同者は増える事は無いだろう。